ダブルケアの問題と
対処のしかた

ダブルケアはさまざまな問題をはらんでおり、明確な対処法があるわけではありません。
公的な介護サービスや子育て支援サービス、そして居住地域の包括支援センターの活動などに相談しながら、対処をしていく必要があります。
ダブルケアに直面していない方も、いざという時の「生活の知識」として、事前に確認・準備しておくことが重要です。

現在、まさに子育てと介護のダブルケアに直面されている方、または、ダブルケアを経験された方の事例を参考に、問題と対処法を確認していきましょう。

ダブルケア事例

Aさんは38歳のときに、当時5歳と1歳の子供2人を育てながら一般企業に勤務していました。しかし認知症の義母を介護していた義父が亡くなり、ダブルケアに直面。仕事は辞めざるをえませんでした。それからは義母を自宅へ引き取り、子育てと介護を同時に行っています。
起床時間は朝6時。夜ベッドに入ることができるのは、おおよそ午前1時頃。5時間程度の時間はありますが、下の子の夜泣きなどもあり、その時間全てを睡眠に費やせるわけではありません。起きている間にも突発的に起こる問題が多々あり、働き盛りの夫は仕事で忙しく誰にも相談できず、精神的にも追い込まれていきました。
子育てと介護に休日はありません。これが毎日続くことで、肉体的負担に加え精神的負担も大きいことがダブルケアの大きな問題です。

問題と対処のしかた

子育てと介護の両立を
支える仕組がない

ダブルケアに直面する女性の数は増加する傾向にありますが、子育てと介護の両立を支える仕組や制度はまだありません。

特に、介護と子育てで役所の窓口が異なることから、対応をたらい回しにされるケースもあり、当事者だけで抱え込んでしまいがちです。

ダブルケアは突発的に起こりうる問題であるにもかかわらず、都市部では深刻な保育所不足問題なども抱えており、対策が難しいとされています。

  • ダブルケアは増加傾向
  • ダブルケア当事者を支援する制度が未整備状態

参考資料:ダブルケアに関する調査2015 | ソニー生命

担い手は圧倒的に女性。
負担で潰れないために、
家族のサポートが必要。

「子育てや介護の担い手は女性である」という旧来の考え方から、ダブルケアでは女性が当事者となってしまうケースが圧倒的に多いことも大きな問題の一つです。

要介護者と同居する主な介護者は2001年に女性76%、男性24%でしたが、2013年の調査では女性69%、男性31%とやや改善は見られたものの、女性の割合が多いことに変わりはありません。

ダブルケアに直面している女性の平均年齢は41歳とされています。その夫も40代であることが多いことから、会社組織の中でも重要なポストについており、長時間労働をしている確率が高いと考えられます。そんな日本の労働環境とあいまって、夫の協力が得られず妻ひとりの負担が大きくなる現状に繋がっているものと考えられます。

  • ダブルケア当事者の大多数が女性
  • 夫も長時間労働などの問題で家庭を顧みる時間が取れない傾向

参考資料:ダブルケアに関する調査2015 | ソニー生命

最も苦しい精神的不安

ダブルケア問題は精神・体力・経済の3つの負担が当事者を苦しめますが、「精神的負担」が最も辛いということが当事者へのアンケートから明らかになりました。

ママ友に子育ての相談はできても、介護の相談はできないことなどから、悩みを抱えたまま孤立感を深めてしまうケースが少なからず報告されています。

このような中、ダブルケア当事者に対する独自の支援を行う目的で設立された団体が活動を続けています。例えば、当事者が集まり、抱えている悩みを打ち明け合う座談会を開催し、互いに共感し、励まし合う想いの共有の場を提供しています。このようなダブルケア当事者への支援の輪が、徐々に広がりつつあります。

また、フォローが一番必要な時期にダブルケアに追われてしまうケースも多く、座談会に参加する時間も取れないという人のために、SNSや掲示板で繋がり、悩みを相談し合うという動きも始まっています。

  • 当事者同士の座談会が心の支えになることも
  • 座談会に参加する時間が取れない場合はSNSや掲示板の利用を

参考資料:ダブルケアに関する調査2015 | ソニー生命

お金に関する問題

両親の預貯金を頼りにできる場合であれば問題はないのですが、実際には子育てで養育費がかさむ時期に親の介護費用も負担せざるを得ない場合もあります。

在宅介護の場合でも要介護5なら年間約106万円の費用がかかるとされており、子育て世帯がこれを追加負担することはかなり難しいと言わざるを得ません。

子供1人を大学まで全て国公立で通わせたとしても約1000万円が必要といわれていますが、私立となればこの倍以上が見込まれ、子供の進学を制限しなければならない深刻なケースも今後増えていくと考えられています。

お金の問題については、各ご家庭のケースで取れる対策が大きく変わります。当事者になる前にライフプランナーへご相談ください。

  • 教育費と介護費のダブル負担になることも
  • ダブルケアの経済準備、負担軽減の相談は信頼できる専門家へ

参考資料:ダブルケアに関する調査2015 | ソニー生命

ダブルケアに備えるにはまず、
将来予想される出来事・必要資金などを「見える化」しましょう。

ソニー生命に相談するとできること