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ニュースリリース(2024年度)

シニアの生活意識調査2024

2024年9月5日

このたび、ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長 髙橋 薫)は、2024年8月2日~8月3日の2日間、全国のシニア(50歳~79歳)の男女に対し、今年で12回目となる「シニアの生活意識調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。 (調査協力会社:ネットエイジア株式会社)


調査結果 概要

アナリストのコメント
(ソニーフィナンシャルグループ株式会社 金融市場調査部 シニアアナリスト 石川 久美子)

シニアアナリスト 石川 久美子

今年で12回目となる「シニアの生活意識調査」。「現在の楽しみ」についての回答が「旅行」と「テレビ/ドラマ」が2トップに来る状況は変わらずですが、「旅行」の回答割合が39.9%→45.3%と大きく引き上がりました。また、「シニアがこの1年のうちに体験してよかったこと(図8)」については、1位が「旅行」、2位が「コンサート・ライブ」、3位が「登山・ハイキング」、4位が「ゴルフ」、5位が「温泉・銭湯」と、遠出を伴うと思われるアクティビティが上位に並んでいます。さらに、「シニアが今後、孫としたいこと(図12)」について、昨年は「外食」、「会話」に次いで3位(42.4%)だった「旅行」が、今回は「外食」に次いで2位(50.7%)となっている点が興味深いです。物価高などにより、シニアが旅行のためにかけている金額は増加していますが、意欲はむしろ高まっているようです。年代別にみると、50代よりもむしろ60代以上のほうが旅行に対する意欲が高く、仕事に割く時間が小さくなって出来た時間をアクティブに過ごそうとする高齢者層の姿が見えてきました。

一方、「シニアの夫婦観」について、「老後も配偶者と一緒に暮らしたい」「生まれ変わっても今の配偶者と結婚したい」との質問を追加して3年になりました。傾向として、前者については「そう思う」との回答が男性の約9割に達する一方、女性は約8割にとどまり、後者については男性の約7割に対し、女性は約5割となっています。このようなデータを見ると、男性には特に「熟年離婚」というキーワードが脳裏をよぎってギクリとしてしまう方も多そうです。しかし、厚生労働省の2022年度「離婚に関する統計」によると、「結婚した3組のうち、約1組が離婚する」状況で、離婚全体における「同居期間20年以上」の割合は21.5%となっています。つまり、15組の夫婦がいたら5組は離婚し、そのうち1組が熟年離婚、という構図です。こう見ると、そこまで多いという印象にはなりません。8割以上が「老後もともに暮らしたい」相手とともにいるというのは、とても心が温まる結果です。なお、「来世」の質問で男女差が比較的はっきり出ている背景については、女性の社会進出が以前よりも進み、「全く別の生き方」の可能性を見出す人は女性のほうが多いであろう、ということも考えられます。

ただ、離婚全体の中で熟年離婚の割合自体が1950年以降増加しているのは事実です。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、1965年以降、見合い結婚と恋愛結婚の構成割合が逆転。今のシニアは自由な結婚ができ始めた世代になります。つまり「自由な離婚」のハードルも下がっているとは言えそうです。

アンケート調査結果

  • シニアの現在の楽しみTOP5 「旅行」「テレビ/ドラマ」「グルメ」「映画」「読書」
  • 「旅行」を現在の楽しみと回答したシニアの割合が昨年より5ポイント上昇

全国のシニア(50歳~79歳)の男女1,000名(全回答者)に、現在の楽しみを聞いたところ、1位「旅行」(45.3%)、2位「テレビ/ドラマ」(39.9%)、3位「グルメ」(28.1%)、4位「映画」(25.9%)、5位「読書」(22.3%)となりました。

男女別にみると、男性では1位「旅行」(44.4%)、2位「テレビ/ドラマ」(35.2%)、3位「映画」(28.8%)、4位「スポーツ」(27.2%)、5位「グルメ」(26.0%)、女性では1位「旅行」(46.2%)、2位「テレビ/ドラマ」(44.6%)、3位「グルメ」(30.2%)、4位「映画」(23.0%)、5位「音楽/楽器」(22.8%)でした。(図1)

(図1)

アンケート結果:現在の楽しみについて



昨年の調査結果と比較すると、「旅行」は2023年39.9%→2024年45.3%と5.4ポイント上昇しました。(図2)

(図2)

アンケート結果:現在の楽しみについて



  • シニアが旅行のためにかけている金額の平均は3.2万円/月、2年連続で増加
  • シニアが貯蓄のためにかけている金額の平均は5.3万円/月、昨年より0.9万円増加

シニアが楽しみのために使っているお金について質問しました。

現在の楽しみを“旅行”と回答したシニア(453名)に、旅行に対する1ヶ月の出費を聞いたところ、平均額は3.2万円となりました。過去の調査結果と比較すると、平均額は2022年2.4万円→2023年2.9万円→2024年3.2万円と、2年連続で増加しました。コロナ禍後の旅行頻度の増加や、飲食店やホテル、観光施設における料金の値上げなどの影響があるのではないでしょうか。(図3)

次に、現在の楽しみを“貯蓄”と回答したシニア(113名)に、貯蓄に対する1ヶ月の出費を聞いたところ、平均額は5.3万円となりました。過去の調査結果と比較すると、平均額は2022年5.2万円→2023年4.4万円→2024年5.3万円と、昨年と比べて0.9万円増加し、2022年の水準に戻りました。(図4)

(図3)(図4)

アンケート結果:現在の楽しみの出費について



現在の楽しみを“グルメ”と回答したシニア(281名)に、グルメに対する1ヶ月の出費を聞いたところ、平均額は1.7万円となりました。過去の調査結果と比較すると、平均額は2022年1.3万円→2023年1.6万円→2024年1.7万円と、2年連続で増加しました。(図5)

また、現在の楽しみを“健康”と回答したシニア(194名)に、健康に対する1ヶ月の出費を聞いたところ、平均額は1.0万円となりました。過去の調査結果と比較すると、平均額は2022年0.8万円→2023年0.9万円→2024年1.0万円と、緩やかな増加傾向がみられました。(図6)

(図5)(図6)

アンケート結果:現在の楽しみの出費について



  • シニアがこの1年のうちに買ってよかったもの 1位「洋服」2位「スマートフォン・携帯電話」3位「靴」
    男性シニアの3位は「自動車」、女性シニアの2位は「カバン」

全回答者(1,000名)に、この1年のうちに買ってよかったものを聞いたところ、1位「洋服」、2位「スマートフォン・携帯電話」、3位「靴」、4位「カバン」、5位「キッチン用品」「パソコン」となりました。ファッション用品や情報端末、調理器具など、日常的に使用するグッズの買い物に満足した人が多いようです。

男女別にみると、男性では1位「スマートフォン・携帯電話」、2位「パソコン」、3位「自動車」、4位「エアコン・クーラー」「洋服」、女性では1位「洋服」、2位「カバン」、3位「キッチン用品」「靴」、5位「スマートフォン・携帯電話」でした。(図7)

(図7)

アンケート結果:この1年のうちに買ってよかったものについて



  • シニアがこの1年のうちに体験してよかったこと
    1位「旅行」2位「コンサート・ライブ」3位「登山・ハイキング」

全回答者(1,000名)に、この1年のうちに体験してよかったことを聞いたところ、「旅行」がダントツとなりました。日常を離れて、旅行先での観光や体験を満喫した人が多いのではないでしょうか。以降、2位「コンサート・ライブ」、3位「登山・ハイキング」、4位「ゴルフ」、5位「温泉・銭湯」と続きました。

男女別にみると、男性では1位「旅行」、2位「ゴルフ」「コンサート・ライブ」「温泉・銭湯」、5位「ウォーキング・散歩」「スポーツ観戦」、女性では1位「旅行」、2位「コンサート・ライブ」、3位「登山・ハイキング」、4位「ヨガ」、5位「クルージング」となりました。(図8)

(図8)

アンケート結果:この1年のうちに体験してよかった場所について



  • シニアがこの1年のうちに訪れてよかった場所
    「日光」「東京ディズニーリゾート」「軽井沢」「伊勢神宮」「嵐山」「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」
    「鳥取砂丘」「出雲大社」「別府温泉」「屋久島」「石垣島」など

全回答者(1,000名)に、この1年のうちに訪れてよかった場所を聞いたところ、北海道・東北では「函館(北海道)」や「エスコンフィールドHOKKAIDO(北海道)」、「山寺(山形県)」、関東では「日光(栃木県)」や「草津温泉(群馬県)」、「東京ディズニーリゾート(千葉県)」、北陸・甲信越では「金沢(石川県)」や「軽井沢(長野県)」、「八ヶ岳(長野県・山梨県)」、東海では「熱海(静岡県)」や「白川郷(岐阜県)」、「伊勢神宮(三重県)」、近畿では「嵐山(京都府)」や「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪府)」、「淡路島(兵庫県)」、中国・四国では「鳥取砂丘(鳥取県)」や「出雲大社(島根県)」、「道後温泉(愛媛県)」、九州・沖縄では「別府温泉(大分県)」や「屋久島(鹿児島県)」、「石垣島(沖縄県)」、海外では「韓国」や「ハワイ」、「ベトナム」といった回答が挙げられました。(図9)

(図9)

アンケート結果:この1年のうちに訪れてよかった場所について



  • 最近1年間の“孫消費”TOP3 「おこづかい・お年玉・お祝い金」「一緒に外食」「おもちゃ・ゲーム」
  • “孫消費”として「一緒に旅行・レジャー」に出費した人の割合が昨年より約10ポイント上昇
  • 最近1年間の“孫消費”の金額 平均は104,717円

シニアの“孫消費”について質問しました。

孫がいるシニア(276名)に、この1年間で、孫のためにどのようなことにお金を使ったか聞いたところ、1位「おこづかい・お年玉・お祝い金」(65.6%)、2位「一緒に外食」(52.9%)、3位「おもちゃ・ゲーム」(38.0%)、4位「一緒に旅行・レジャー」(32.2%)、5位「衣類などファッション用品」(30.4%)となりました。

昨年の調査結果と比較すると、「一緒に旅行・レジャー」は2023年22.6%→2024年32.2%と9.6ポイント上昇、「おもちゃ・ゲーム」は2023年32.8%→2024年38.0%と5.2ポイント上昇しました。(図10)

(図10)

アンケート結果:この1年間で孫のためにどのようなことにお金を使ったかについて



この1年間で、孫のための出費をしたシニア(247名)に、孫のために使った金額を聞いたところ、平均額は104,717円となりました。

昨年の調査結果と比較すると、平均額は2023年108,134円→2024年104,717円と、3,417円減少しました。物価高騰による家計負担増を受け、孫消費を抑えたシニアがいるのではないでしょうか。(図11)

(図11)

アンケート結果:この1年間で孫のために使った金額について



  • シニアが今後、孫としたいこと 1位「外食」2位「旅行」3位「会話」

孫がいるシニア(276名)に、今後、孫とどのようなことをしたいと思うか聞いたところ、1位「外食」(54.3%)、2位「旅行」(50.7%)、3位「会話」(41.7%)、4位「公園で遊ぶ」(30.8%)、5位「ショッピング」(24.6%)となりました。外食や旅行など、孫と一緒にお出かけをしたいと思うシニアが多いようです。

男女別にみると、「旅行」(男性45.3%、女性55.4%)、「会話」(男性35.9%、女性46.6%)、「メッセージアプリ(LINE)でのやりとり」(男性7.0%、女性20.9%)、「料理/お菓子作り」(男性3.9%、女性18.9%)は、男性と比べて女性のほうが10ポイント以上高くなりました。(図12)

(図12)

アンケート結果:今後、孫としたいことについて



  • 「老後も配偶者と一緒に暮らしたい」男性シニアでは93%、女性シニアでは77%
  • 「生まれ変わっても今の配偶者と結婚したい」男性シニアでは72%、女性シニアでは51%

シニアの夫婦観について質問しました。

配偶者がいるシニア(692名)に、老後も配偶者と一緒に暮らしたいと思うか聞いたところ、「非常にそう思う」が46.8%、「どちらかといえばそう思う」が38.3%で、合計した『そう思う(計)』は85.1%、「全くそう思わない」が6.2%、「どちらかといえばそう思わない」が8.7%で、合計した『そう思わない(計)』は14.9%でした。

男女別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、男性92.5%、女性77.2%と、女性のほうが15.3ポイント低くなりました。夫婦観について、男女間で意識のギャップがみられる結果となりました。(図13)

(図13)

アンケート結果:老後も配偶者と一緒に暮らしたいと思うかについて



生まれ変わっても今の相手(配偶者)と結婚したいと思うか聞いたところ、『そう思う(計)』は61.6%となりました。

男女別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、男性では71.6%、女性では50.8%と、女性のほうが20.8ポイント低くなりました。(図14)

(図14)

アンケート結果:生まれ変わっても今の相手(配偶者)と結婚したいと思うかについて



  • シニアが今後、配偶者としたいことTOP5 「旅行」「外食」「会話」「散歩」「ドライブ/ツーリング」

配偶者がいるシニア(692名)に、今後、配偶者とどのようなことをしたいと思うか聞いたところ、1位「旅行」(64.5%)、2位「外食」(51.9%)、3位「会話」(31.8%)、4位「散歩」(29.8%)、5位「ドライブ/ツーリング」(26.3%)となりました。

男女別にみると、「旅行」(男性71.0%、女性57.4%)と「ショッピング」(男性32.0%、女性18.6%)は女性と比べて男性のほうが10ポイント以上高くなりました。一緒に観光地や景勝地を巡ったり、買い物を楽しんだりしたいと思う男性シニアが多いようです。(図15)

(図15)

アンケート結果:今後、配偶者としたいことについて



  • シニアが日頃スマホで行っていること TOP3は「インターネット検索」「メール」「天気予報チェック」
    70代では「通話」が1位に

シニアのスマートフォンの使い方について質問しました。

全回答者(1,000名)に、日頃、スマートフォンで行っていることを聞いたところ、1位「インターネット検索」(64.8%)、2位「メール」(62.6%)、3位「天気予報チェック」(61.8%)、4位「通話」(60.1%)、5位「ニュース閲覧」(57.7%)となりました。

男女別にみると、「写真撮影」(男性47.6%、女性63.0%)、「時間確認(時計代わり)」(男性42.6%、女性54.0%)、「電卓」(男性35.8%、女性47.8%)は、男性と比べて女性のほうが10ポイント以上高くなりました。(図16)

(図16)

アンケート結果:日頃スマホで行っていることについて



年代別にみると、70代では「通話」(66.4%)が1位となりました。(図17)

(図17)

アンケート結果:日頃スマホで行っていることについて



  • この1年のうちにシニアの心に響いた歌 1位「ケセラセラ」2位「愛の讃歌」
    男性シニア1位は「アイドル」、女性シニア1位は「さよーならまたいつか!」

全回答者(1,000名)に、この1年のうちに心に響いた歌を聞いたところ、1位「ケセラセラ(Mrs. GREEN APPLE)」、2位「愛の讃歌(セリーヌ・ディオン/越路吹雪/エディット・ピアフ)」、3位「さよーならまたいつか!(米津玄師)」「アイドル(YOASOBI)」となりました。第65回日本レコード大賞受賞曲であるMrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」や、パリオリンピック開会式でのセリーヌ・ディオンの熱唱が印象的だった「愛の讃歌」を挙げる人が多い結果となりました。

男女別にみると、男性の1位は「アイドル(YOASOBI)」、女性の1位は「さよーならまたいつか!(米津玄師)」でした。連続テレビ小説『虎に翼』の主題歌「さよーならまたいつか!」に心を掴まれた女性シニアが多いようです。(図18)

(図18)

アンケート結果:この1年のうちに心に響いた歌について



注:本調査レポートの百分率表示は小数点第2位で四捨五入の丸め計算を行っているため、合計しても100%とならない場合がございます。
また、属性別集計において抜粋して表示している場合は、n数を合計しても全体と一致しないことがございます。

調査概要

調査タイトル
シニアの生活意識調査2024

調査対象
ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする全国の50歳~79歳の男女

調査期間
2024年8月2日~8月3日

調査方法
インターネット調査

調査地域
全国

有効回答数
1,000サンプル(有効回答から性別×年代区分が均等になるように抽出)

(内訳)

50代 60代 70代
男性 250s 125s 125s 500s
女性 250s 125s 125s 500s

調査協力会社
ネットエイジア株式会社

報道関係の皆さまへ

本ニュースレターの内容の転載にあたりましては、「ソニー生命調べ」と付記のうえご使用いただきますよう、お願い申し上げます。

会社概要

会社名 :ソニー生命保険株式会社
代表者名 :代表取締役社長 髙橋 薫
設立 :1979(昭和54)年8月
所在地 :東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ
業務内容 :生命保険業

※調査結果のPDF版はこちらからダウンロードしてください。


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