※当記事は、ソニー生命から梅井ファイナンシャル・プランニング技能士へ執筆を依頼し、原稿をソニー生命にて編集したものです。
外貨建(ドル建)保険に加入している場合、切っても切り離せないのが為替の変動(円安・円高)です。実際に円安・円高になるとどのような影響があるのかわからないという人も多いでしょう。
外貨建保険を検討する場合は、円安・円高の仕組みをよく理解しておくことが大切です。
この記事では、外貨建保険に関する円安・円高の影響や注意点などを解説します。
外貨建保険とは?
外貨建保険とは、外貨で運用する保険商品のことです。米ドル建の商品が一般的ですが、豪ドルやユーロなど他の通貨の商品もあります。
外貨建保険は自分で外貨を用意する必要はありません。商品によっては特約を付加することで、日本円での払込が可能となり、保険会社がそれを外貨に換算して保険料として払い込み、保険金の支払時にもその時点の為替レートで日本円に換算した金額で受取が可能となります。
外貨建保険では、外貨への換算や運用を保険会社が代わりにおこなってくれるため、外貨用の口座などがなくても外貨建の保険に加入できます。日本円より比較的金利の高い外貨を選択することで、円建の保険よりも高い予定利率を適用できる可能性があります。
外貨建保険については「外貨建(ドル建)保険とは?特徴やメリット・デメリットなどを紹介」でも詳しく解説しているのでご覧ください。
円安・円高とは
円安・円高とは日本円と外国の通貨を比べたときの価値の高さを表した言葉です。外国の通貨と比べて日本円の価値が上がることを円高、日本円の価値が下がることを円安といいます。
例えば、1ドル=100円から1ドル=90円となった場合、1ドルを入手するのに必要な金額が100円から90円となっています。より少ない金額で1ドルを買えるようになっており、日本円の価値が上がっているため円高です。
一方、1ドル=100円から1ドル=110円となった場合は、1ドルを入手するのに10円多く支払う必要があり、円の価値が下がっているため円安となります。
日本円の価値は、国の情勢や政治などさまざまな要因で日々変動しています。
円安・円高による外貨建保険への影響とは
円安・円高が起こった場合、外貨建保険にはどのような影響があるのでしょうか。
日本円から外貨に換算するタイミングである保険料の払込時と、保険金や解約返戻金の受取時の影響について解説していきます。
保険料の払込
外貨建保険の保険料の払込方法には、一時払と平準払の2種類があり、それぞれ特徴が異なるため円安・円高で受ける影響も異なります。
円安・円高による影響を保険料の払込方法ごとに以下で解説します。
一時払のとき
一時払とは、契約時に保障期間全体分の保険料を一括で払い込む方法です。
保険料を一括で払い込むため、円安・円高の影響を大きく受けます。保険料の払込の際に円高であれば日本円の価値が高いため、払い込む金額は安くなります。
一方、保険料の払込時に円安だった場合、日本円の価値が低いため、払込金額が高くなるので注意が必要です。
円安・円高の影響で払込金額が大きく異なってしまう可能性があるため、加入を検討する際は、円高のタイミングで加入すると保険料の払込は少なくなります。

平準払のとき
平準払とは、保険料の払込期間中に月払や年払など、保険料を一定額で払い込む方法です。
商品によって、日本円で一定額のものと外貨で一定額のものがあり、保険料を払い込むタイミングの為替によって毎回の払込金額が異なります。
円安が進んだ場合は払込金額も高くなっていくため注意が必要ですが、長期的に保険料の払込を続けると、為替の影響を受けるタイミングを分散できリスクを抑えられます。
保険金、解約返戻金の受取
保険金や解約返戻金の受取時にも、円安・円高の影響を受けるため注意が必要です。
為替が円安のときに保険金や解約返戻金を受け取れば、日本円に換算したときの金額は大きくなります。
一方で、円高のときに保険金や解約返戻金を受け取ってしまうと、日本円に換算したときの金額は小さくなってしまいます。
例えば、保険金や解約返戻金が50,000ドルの場合、1ドル100円であれば、受取額は500万円です。1ドル120円の円安になると、日本円に換算した金額は600万円となります。1ドル80円の円高になると、日本円に換算した金額は400万円となります。
外貨建保険は、為替相場による保険金や解約返戻金の受取額の振れ幅が大きい商品です。

外貨建保険に加入する際の注意点
外貨建保険は、為替リスクや保険金の受取方など、特徴的な部分が多く、加入する際にはいくつかの注意点があります。
外貨建保険の加入を検討する際は、以下の点を確認しておくとよいでしょう。
加入目的に合った商品かを確認する
外貨建保険は、あくまでも保険であることに変わりはないため、円建の保険と本来の目的は同じです。
死亡保障、老後資金、教育資金など、保険に加入する目的は人により違います。
「老後資金のため元本保障がいい」「教育資金のため減らしたくない」など受け取る保険金が減少するリスクを取れない方は、契約時に定めた保険金が確実に受け取れる円建保険や銀行の定期預金が向いています。
外貨建保険はリスクが伴う商品ですが、日本より金利の高い地域の通貨であれば、予定利率を高く設定できる可能性があり、この場合、円建てで同じ保険金額の保険に加入するよりも保険料を抑えることができます。外貨建保険が自分の目的に合った商品かを確認し、加入を検討しましょう。
為替リスクを理解する
外貨建保険は、円安・円高による為替リスクを理解することが大切です。為替の動きにより払い込む保険料が予定より高くなったり、受け取る保険金・解約返戻金が想定より少なったりする場合があります。
受取時に円高が進んでいた場合は、受取金は払い込んだ保険料より少なくなる元本割れのリスクも生じます。外貨建保険は、為替相場が金額に大きく影響するため、為替リスクについてよく理解したうえで商品を選ぶことが大切です。
保険金の受取が外貨のままかを確認する
外貨建保険の満期時に、保険金の受取が基本的には外貨ですが、特約を付加することで円でも受け取れます。保険金の受取時に加入時よりも円高が進んでいた場合、円に換えてしまうと受取金額が少なくなってしまいます。
保険金受取の際は外貨のままなのか、円に換えられるのかをきちんと確認しておきましょう。
すぐに受け取らず据え置きができたりする商品もあります。外貨のまま受け取れば、円高時は外貨のまま保有し、円安のタイミングで円に換えることもできます。
外貨建保険を解約する際の注意点
外貨建保険は、解約返戻金を受け取る際にも為替リスクを考慮する必要があります。
払込金額よりも減ってしまうリスクを抑えるためにも、以下の注意点をきちんと理解しておきましょう。
円高の際は外貨のまま受け取る
外貨建保険を解約する際にも円安・円高による為替リスクがあるため、為替相場によって受取方を変えたりすることが大切です。
特に解約時に円高が進んでいた場合は、円に換えて保険金を受け取ると払込金額よりも減ってしまう可能性があります。
すぐにお金を使う予定がない場合は外貨のまま受け取り、円安のタイミングで円に換えるなど工夫しましょう。
解約返戻金の金額を確認する
外貨建保険では、解約返戻金を円に換算して受け取る場合、為替相場によって受け取る金額が変動するため、解約を申し出る前に為替相場を確認しておきましょう。
解約返戻金に適用される為替レートは、解約を申し出た時点ではなく、解約書類を保険会社が受理した時点が一般的ですが、保険会社によっても異なるため、金額と併せて確認しておくことが大切です。
また、外貨建保険は解約控除がある場合があります。解約控除は、一定期間内での中途解約時に解約返戻金から差し引かれる金額です。
契約後すぐに解約すると、元本割れしやすいので注意しましょう。
まとめ
外貨建保険は、日本よりも金利の高い通貨を選択するすることが多いため、円建よりも高い予定利率の適用が期待できます。
ただし、円安・円高によって保険料の払込額や保険金の受取額が変動し、元本割れしてしまうリスクもあります。
外貨建保険で保険料を払い込む際や保険金・解約返戻金を受け取る際は、円安・円高を考慮して、為替リスクを抑えられる対応をするようにしましょう。
外貨建保険を検討しているものの、ご自身ではリスクやメリット・デメリットを把握するのが難しい方は保険・金融のプロに相談してみてはいかがでしょうか。
SL23-7271-0515
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外貨建保険について相談してみる
執筆者:梅井 さやか(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)
監修者:赤瀬 瑠美(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)
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外貨建保険契約に関する重要な事項について
外貨建保険をご検討の方へ ご契約者にご負担いただく諸費用のうち主なものは以下のとおりです。
※諸費用の合計額は上記を足し合わせた金額となります。保険契約にかかる費用 ご契約時の初期費用や、保険期間中、年金受取期間中の費用等、新契約の締結・成立・維持・管理に必要な経費です。 米ドルの取扱にかかる費用 お払い込み時やお受け取り時に発生する費用です。
※ご負担いただく諸費用やその料率は、商品によって異なりますので、詳しくは商品ごとのパンフレット、契約締結前交付書面、ご契約のしおり・約款等でご確認ください。外貨建保険商品には商品の種類によって次のようなリスクがあります。リスクの内容は商品によって異なりますので、詳しくは、商品ごとのパンフレット、契約締結前交付書面、ご契約のしおり・約款等でご確認ください。
この保険は為替レートの変動により、お受取になる円換算後の保険金額がご契約時における円換算後の保険金額を下回ることや、お受取になる円換算後の保険金額が、既払込保険料を下回ることがあり、損失を生ずるおそれがあります。


