老後2,000万円問題などから「個人年金保険」や「iDeCo(イデコ)」といった資産形成方法が注目されていますが、何を選択すれば良いのかが分からず不安な人は多いでしょう。
この記事では、老後に向けた資産形成として有効な「個人年金保険」や「iDeCo」がどのような人に向いているのかをご紹介します。
また、個人年金保険とiDeCoを併用することは可能なのか、解約は可能なのかについても説明しますので、現在どちらかを検討中の方は参考にしてください。
公開日:2022年07月01日
更新日:2022年11月22日
個人年金保険とiDeCoは以下のような違いがあります。
それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
個人年金保険やiDeCoには、それぞれメリットとデメリットが存在しますが、その人の置かれている環境やライフステージによっても変化します。
ここでは、それぞれの一般的なメリット・デメリットを紹介します。ご自身のライフステージではどういったメリットとデメリットが該当するのかを照らし合わせながら見てみてください。
個人年金保険のメリットは、安定的に積み立てることができる点と個人年金保険料控除が使える点と途中解約することも可能である点です(※解約タイミングによっては元本がすべて戻ってこない場合もあります)。
個人年金保険の保険料は、平準払の場合、毎月一定の金額が口座より自動的に引き落とすことができるため、資産を安定的に形成できます。
さらに、一定の条件を満たす個人年金保険に加入すると「個人年金保険料控除」の対象になるため、所得税と住民税を軽減することができます。
※ソニー生命の変額個人年金保険(無告知型)22/無配当、一時払変額個人年金保険(無告知型)22/無配当の払込保険料は、個人年金保険控除の対象ではありません。一般保険料控除の対象となりますのでご注意ください。
個人年金保険を途中で解約すると、払い込んだ金額に応じて金額は変動しますが、解約返戻金として戻ってくることがあります。
ただし、個人年金保険は、あくまで生命保険です。そのため、預金と異なり、途中解約をし解約返戻金を受け取る際には、元本がすべて戻ってこないリスクもあるので留意しておきましょう。
払い込んだ保険料に対して、どれくらいの金額が戻ってくるかを示した割合を「返戻率」といいます。一般的に、契約する保険のタイプによって異なりますので、契約を検討している人は一度目を通しておきましょう。
→「個人年金保険のおすすめしない理由」を詳しく見る
iDeCoのメリットは掛金の全額が所得控除になり、値上がり益の全てが非課税になるという点です。
iDeCoの掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となるため、所得税率に応じた節税効果があります。
また、金融商品の利息や運用益には、源泉分離課税の場合20.315%の税金がかかるところ、iDeCoは利息や運用益の全額が非課税となります。
iDeCoは自分で運用先や運用商品の選定、割合などを選ぶ必要があるので、投資に詳しくない人は投資に関する知識を取得しなければいけません。
また、iDeCoは投資商品なので、選択する商品によってリスクとリターンの許容度も異なります。長い間拠出する資金を最適な投資先に投入するために、常に世界市況や相場状況等を確認していかなければなりません。
他にも、iDeCoは原則60歳まで解約できないため、資金が必要になったからと言って途中で引き出すことはできません。そのため、長い目線で資産を形成していく必要があります。
→「iDeCoのデメリット」を詳しく見る
個人年金保険のメリットは、「安定的に運用できること」や「個人年金保険料控除が使える」、「途中解約も可能であること」と先ほど説明しました。
それでは、どのような人に個人年金保険をおすすめできるのかを解説します。
個人年金保険は、商品にもよりますが運用方針が決まっているので、比較的手軽に始めることができます。
そのため、金融商品にあまり精通しておらず、「老後の資産形成を手軽に始めたい人」には、個人年金保険がおすすめです。
個人年金保険は、元本割れのリスクはありますが、急な資金の入用にも対応できるので、急な支出に備えつつ、安定的に資産の形成を行いたい人にも、個人年金保険がおすすめです。
iDeCoのメリットは「掛金の全額が所得控除になり、値上がり益の全てが非課税になる」と説明しましたが、自分で運用商品を選択する必要が出てきたり、運用商品にはそれぞれリスクがあったりなど、留意する点もあります。
そこで、どのような人にiDeCoをおすすめできるのかを解説します。
iDeCoは、支払った掛金が全額所得控除になるので、掛金を多く拠出できる人ほど税負担を軽減することが可能です。つまり、ある程度所得に余裕がある人が向いていると言えるでしょう。
注)iDeCoは職種等によって上限額があります。
投資信託には信託報酬などの手数料もかかってくるので、今まで投資経験があり、ある程度商品性を理解している人が、iDeCoに向いていると言えるでしょう。
iDeCoは、投資商品の選定だけではなく、配分割合も自分で決めることができます。日ごろから相場状況や経済情勢の変化を捉えたうえで、適宜リバランス(資産の割合を変更すること)をしていきたい人におすすめです。
個人年金保険とiDeCoは併用が可能です。個人年金保険とiDeCoにはそれぞれメリットとデメリットがありますが、この2つをうまく併用することで両者のメリットは活かされ、デメリットを抑える効果が期待できます。
ここからは、併用をおすすめできる方の特徴や、併用する前に確認すべき点について解説します。
「所得控除の額を最大化したい人」は、併用がおすすめです。
個人年金保険については最大4万円、iDeCoについては掛金の全額が所得控除の対象となります。
例えば会社員の場合だと、最大でiDeCoで年額27.6万円、個人年金保険で年額4万円の所得控除を受けられます(会社に企業年金がなく、個人年金保険の保険料が年間8万円以上の場合)。
所得税や住民税の額を抑えながら将来の資産形成を行いたい場合は、併用がおすすめです。
その他「安定運用と積極運用を組み合わせて資産形成を行いたい」という方も、併用することで両方のメリットをうまく使うことができるためおすすめです。
個人年金保険とiDeCoを併用する際は「併用によって将来必要な額を準備できるのか」をシミュレーションしておきましょう。
また「掛金を長期間継続して支払っていけるか」という点も注意しましょう。iDeCoは原則60歳まで解約できず、個人年金も途中で解約すると元本割れの可能性があります。無理なく継続できる金額で始めるようにしましょう。
個人年金保険は途中で解約することができますが、iDeCoは60歳まで原則解約ができません。つまり、iDeCoに一度加入すると、途中でお金が必要になっても掛金を引き出すことは難しいです(掛金の減額や拠出の停止は可能)。この点は、iDeCoを始める前に必ず理解しておきましょう。
一方、個人年金の途中解約は可能ですが、その場合は元本割れの可能性があります。個人年金保険についても、長期間無理なく継続できる保険料に設定しましょう。
では、一度iDeCoを始めた人が「iDeCoではなく個人年金保険で資産形成をしていきたい」となった場合はどうすればいいのでしょうか。
iDeCoは年に一回、iDeCoの掛金を減らしたり掛金の拠出を止めたりすることができます。その制度を利用して、iDeCoの掛金の拠出を止め、個人年金保険をその金額分加入するのが現実的な方法です。
ただし、掛金の拠出を止めても「運用指図者」という立場になり、これまでiDeCoで拠出したものの運用は60歳までは続けなければいけない等の注意点があるため、事前に確認しましょう。
ここまで、個人年金保険やiDeCoそれぞれのメリットやデメリット、どのような人におすすめかを紹介してきました。自身のライフステージやリスクへの許容範囲を改めて見直し、メリット・デメリットの両面を考慮のうえ判断することをおすすめします。
※当社の変額個人年金保険(無告知型)22/無配当および一時払変額個人年金保険(無告知型)22/無配当は、個人年金保険料控除の対象ではありません。一般生命保険料控除の対象となりますのでご注意ください。なお、これらの保険は、国内外の株式や債券等で運用されており、その運用実績によっては、年金の合計金額・死亡給付金額・災害死亡給付金額・解約返戻金額が、払込金額の合計を下まわる場合があり、損失を生じる可能性があります。また、所定の費用が掛かります。詳しくは商品パンフレット、「ご成約のしおり・約款」「契約概要」「注意喚起情報」をご確認ください。
【商品パンフレット】
・変額個人年金保険(無告知型)22/無配当(PDF)
・一時払変額個人年金保険(無告知型)22/無配当(PDF)
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