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がん保険はいらない?保険の特徴や必要性、入るべきかを徹底解説

dotL編集担当者C

がん保険の必要性について迷う方も多いのではないでしょうか?2人に1人が発症する(※)といわれるがんですが、治療法によっては自己負担額が多くなる場合もあります。この記事では、がん保険はいらないといわれる理由やがん保険の特徴、またがん保険の必要性を解説します。 ※当記事内で年齢別がん罹患率データを記載しております。

更新日
2024年7年25日(木)
掲載日
2024年3年21日(木)

10分

※当記事は、ソニー生命から赤瀬ファイナンシャル・プランニング技能士へ執筆を依頼し、原稿をソニー生命にて編集したものです。

「がん保険はいらない?」「医療保険に加入していれば十分ではないか?」と、がん保険の必要性について迷う方も多いのではないでしょうか。一生のうちに2人に1人が発症する(※)と言われているがんですが、公的医療保険が適用されなかったり、治療方法によっては自己負担額が大きくなったりする場合もあります。

この記事では、がん保険はいらないと言われる理由や、がん保険の特徴、がん保険の必要性を解説します。

※当記事内で年齢別がん罹患率データを記載しております。

がん保険はもったいない?いらないと言われる理由

がん保険がいらないと言われるには、下記の理由があります。

  • 公的医療保険が充実しており、高額療養費制度があるから不要
  • 身近にがんの人がいないため、自分はかからない
  • 掛け捨ての保険が多く、受取金額が少ない

一方で、がん保険に加入していると実際にがんに罹患して入院した場合、入院や治療にかかる費用の負担が軽減できるメリットもあります。

ここからは、がんに罹患する確率や、がん保険について詳しく解説していきます。

がんに罹患する確率は?

がんに罹患する確率について、国立がん研究センターがん情報サービスは以下のように公表しています。
"生涯でがんに罹患する確率は、男性65.5%、女性51.2%" ※1
なお、男性は前立腺、大腸、胃、女性は乳房、大腸、肺の順で、新たにがんが発見されることが多くなっています。
がんは、私たちにとって身近な病気であると言えるでしょう。
自分はがんにかからないから、がん保険に加入する必要がないと簡単に判断するのは危険です。

年齢別のがん罹患率

がん保険の加入を検討している20〜40代の方は、身近に感じられないかもしれませんが、がんの罹患率は、年齢を重ねるほどに高まっていきます。

年齢別 がん罹患者数グラフ

年齢別にみると、罹患数は、45歳未満が4.2%、45〜64歳が20.3%、65〜74歳が30.1%、75歳以上が45.4%となっています。※2
がんを身近に実感させられるのは、罹患率が男女ともに上昇し始める50代以降でしょう。

男女別のがん罹患率

男女でがん罹患率に違いはあるのでしょうか?
前述のとおり、生涯でがんに罹患する確率は、男性65.5%、女性51.2%となっており、男性の方が生涯のがん罹患率は高くなっています。※3
男性は、大腸がんが50代から徐々に増加、どの部位も60代で急増しています。※4
女性は、乳がんが30代前半から急増しているのが特徴です。※3
男性と比べて増加が緩やかですが、年齢とともにどの部位も増加しています。

がん保険とは?

がんの入院や手術など、がんの治療を受けるときに給付金によってサポートするのが、がん保険です。がんは部位や発見されたときのステージがさまざまで、治療法も人によって異なります。そのため、がん保険の保障内容は、一般的な医療保険に比べて、よりがんに対応しやすく設定されています。
がん保険は一般的に、契約してから免責期間(待ち期間)経過後に保障が開始されることが多く、この期間にがんと診断されても保障とならない場合があることには注意が必要です。

※がんの種類によっては、支払の対象とならない場合もあるため、詳しくは「ご契約のしおり」をご確認ください。

がん保険で支払われる主な給付金・保険金の種類

がん保険で支払われる給付金・保険金は商品によってさまざまですが、代表的な6つの給付金・保険金を具体的に見ていきましょう。

給付金・保険金 給付内容
がん診断給付金 ・がんと診断された際に受け取れる給付金です。
・金額は50万円、100万円、200万円など、契約内容により、一度にまとまった金額を受け取れます。
・基本的には給付金を受け取れる回数は1回のみですが、複数回受け取れる商品もあります。
がん入院給付金 ・がんの治療で入院が必要なときに、例えば1日1万円といった形で、入院日数に応じて受け取れる給付金です。
・支払限度は無制限の場合が多くなっています。
がん手術給付金

・手術給付金は、がんの治療を目的として所定の手術を受けたときに受け取れる給付金です。手術の種類に応じて、入院給付金日額の10・20・40倍などの給付金が受け取れます。

・基本的に、手術の回数は無制限ですが、中には特定の手術において給付日数に限度を設けている場合があります。そのため、保障内容の確認が必要です。

退院後通院給付金 ・がんのため入院した後、療養するために通院したときに支払われます。入院給付日額の〇倍と給付額が決められています。
がん死亡保険金 ・がんを原因として死亡した場合に保険金を受け取れます。
・がん死亡保険金は、がん入院給付金日額の100倍が一般的です。
死亡給付金 ・がん以外の事由によって死亡したときに受け取れます。

がん治療費用の目安

では実際に、がんの治療費はいくらかかるのでしょうか?

  1入院にかかる費用(平均)
胃の悪性新生物 99万6,965円
結腸の悪性新生物 97万8,567円
直腸の悪性新生物 115万26円
乳房の悪性新生物 79万2,609円

胃がんの治療には、約100万円がかかりますが、この全額を負担するのではなく、公的保険が適用されることで、原則として自己負担額を3割に抑えられます。また、1ヵ月の自己負担が上限額を超えた場合には、超えた金額が還付される高額療養費制度によって、医療費の負担が軽減されます。

例えば、69歳以下で年収が約370万円〜約770万円の場合、医療費が総額100万円であれば、自己負担限度額は8万7,430円です。さらに過去12ヵ月以内に3回以上医療費が高額療養費の上限額に達した場合、4回目からは多数回に該当し、上限額は、4万4,400円ほどになります。

その他、下記のような費用が必要です。

  • 差額ベッド代(個室等を希望する場合のみ、1日平均6,620円)※5
  • 入院生活中の食事代(1食460円×3回=1日1,380円)※6
  • その他雑費(日用品、交通費など)

がん保険加入のメリット

「がん保険はいらない」という意見もありますが、がん保険にはもちろんメリットもあります。
メリットとデメリットを把握し、がん保険の必要性を考えてみましょう。

がんに罹患した際の経済的負担をカバーできる

がんの治療は、新しい治療法や新薬の開発など、医療技術の進歩により選択肢が増えています。がん保険に先進医療特約を付加すれば、公的医療保険適用外の薬や将来の新しい治療法にも備えられ、経済的な理由で自分にあった治療法を選択できないといったことを防げます。
また、退院後も治療や検査が続く場合、継続的に医療費がかかる心配や、以前と同じように働けなくなり、収入を維持できない不安もあるでしょう。
がん保険は、経済的な負担をカバーできるため、安心して治療に取り組めます。

自分に合った特約を付加できる

がん保険では、他の保険と同様、保障が中心となる主契約と任意で保障を付帯できる特約があります。
例えば、抗がん剤の治療を受けた月ごとに給付金が受け取れる抗がん剤治療特約や、要介護や特定身体障害状態になり、保険料の払い込みが困難になった場合でも保障を継続できるよう、保険料の払込が免除される、保険料払込免除特約があります。
特約の付加で、がん保険の保障の幅を広げ、より自分に合った保障を準備することも可能です。 

がん保険加入のデメリット

ここまで、がん保険のメリットを紹介してきましたが、がん保険に加入した場合のデメリットにはどういったものがあるでしょうか?

がん以外には適用されない

がん保険は、がんに特化した保険のため、原則がん以外の病気やケガに対する保障は対象外です。
がん保険では医療保険や生命保険と同様の役割をカバーできないため、がん以外の健康上のリスクに備えたい場合には、医療保険が向いています。

免責期間中は保障されない

がん保険には、一般的に支払条件に該当しても保障がされない免責期間があります。
がん保険の免責期間は、加入から90日または3ヵ月程度が一般的です。
この期間中に、がんと診断されても給付金は受け取れません。
そういった事態にならないために、健康なうちに加入しておく必要があります。

自分に合うがん保険の選び方

がん保険は、一定期間のみ保障するものや、生涯にわたって保障するものなど、保障期間の長さに違いがあります。
さらに、給付金額や受け取れる頻度もさまざまです。
ご自身の年齢や置かれた状況によって、必要な保障は異なります。
どのようながん保険が自分にあっているのか分からず商品を選べない場合は、ソニー生命のライフプランナーにご相談ください。

まとめ

がん保険は「がん以外に使えない」「がんにならなかったら払った保険料がもったいない」という理由から、いらないと思われるかもしれません。
しかし、がん保険に加入していれば、がん治療にかかるさまざまな費用の保障があり、がんになったときの経済的負担を軽減できます。

自分にがん保険が必要かどうか、自分に合ったがん保険にはどのようなものがあるのか、悩んでいる方は保険・金融のプロに相談してみてはいかがでしょうか。

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執筆者:赤瀬 瑠美(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)
監修者:梅井 さやか(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)

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